2月定例会 本会議質問と答弁(全編)

はじめに本市職員への知的障害者雇用についてお尋ねします。
一昨年前、私は他都市の状況をとおして知的障害者の職員採用について質問いたしました。その結果、昨年4月1日より本市では初めて嘱託職員での採用が実現致しました。また、本年4月からは正規職員が誕生するとお聞きしており心から感動しています。
真面目に働かれるその姿はそれぞれの職場でも評価されていると聞いています。
また昨年は、衆議院の事務局でも国会職員としては初めて知的障害者が就職し、さらに本年4月から、県内の34市中、21市でも知的障害者の正規職員の雇用が見込まれているところであります。
 そこでお尋ね致しますが、他都市では単年度の採用と考えているところもあり、私は今後、本市においては継続的に採用していくべきと考えますが、この点について総務局長にお伺い致します。

答弁 本市職員への知的障害者雇用について

本市におきましては、平成18年4月に、改正障害者雇用促進法や障害者自立支援法が施行され、一層の雇用機会の確保が求められることになったことをふまえ、知的障害者の方々の雇用につきましても、検討を進めてまいりました。
 その結果、平成19年4月より、5所属につきましても、今年度、職員採用選考を実施し、平成20年4月より、1名の採用を予定しているところです。
 今後とも、議員からお尋ねのありましたように、正規職員としての採用を継続できるよう、職域の確保や、受け入れにあたっての環境整備などに、一層努めてまりたいと考えておりますのでご理解賜りますようお願いします。


次に、高等養護学校の設置についてお尋ね致します。

法改正により、従来の養護学校は特別支援学校に名称が変わっておりますが、説明を進める上で耳なれた養護学校で統一させていただきます。
本市には養護学校は4校ありますが、企業等への一般就労を目指した高等養護学校はありません。そのため市内からわざわざ県立春日井高等養護学校や豊田高等養護学校へ2時間の通学をしている生徒もいます。とても大変だという声もあります。
毎年、県立高等養護学校への希望者は多く、その中の半数ほどしか入学できない状況にあることから、市内に一校設置しても決しておかしくはありません。
政令市の高等養護学校の設置状況をみますと、札幌・横浜・京都・神戸・福岡・北九州市の6都市ではすでに設置。浜松市でも平成23年度に設立を計画し知的障害者の一般就労に弾みがついています。
こうした政令市と比べて本市では今年度からようやく愛知県に対して高等養護学校設置への要望が始まったばかりであります。しかし、本市の思いとは裏腹に県の設置についての考えは極めて消極的なのであります。
そこで提案ですが、高等養護学校の設置について財政的に厳しいと言うのであれば、例えば本市の高等学校に高等養護の機能を持った養護学校高等部の併設というやり方もあり、併設であればかかる費用も少ないのではないでしょうか。               先日視察した大府市にある県立桃陵高校では半田養護学校の高等部を併設しており一般の生徒との交流も活発で一般就労へ向けての成果が待ち望まれています。いずれにしても本市の知的障害者の一般就労を確実に前進させていくことは重要な課題であるはずであります。
本市の養護学校高等部の現状を見ると定員を大きく超えているではありませんか。さらには県立の高等養護や養護学校へ本市の子どもたちが123名も通学していることをどう考えておられるのでしょうか。こうしたことをもっと重く受け止めて本市の子どもたちのことを大切に考えていただきたいのであります。 県に要望するだけでなく併設も含めて高等養護学校を設置すべきと考えますが、教育長のご見解をお示し下さい。

答弁 高等養護学校設置について
 県下の中学校特別支援学級及び特別支援学校中等部の進学につきましては、県教育委員会や県立・市立特別支援学校と協議を行い、希望者全員が入学できるように対応しているところでございます。
 しかしながら、年々、卒業生が増加しており、とりわけ、高等養護学校への入学希望者が増加している現状がございます。
 そのため、市内の高等養護学校入学希望者の半数以上が入学できず、市立特別支援学校高等部で受け入れできるよう西養護学校・守山養護学校に学級増をしたところでございます。
 議員からご提案がありました市立高等学校への特別支援学校高等部の併設につきましたは、現在、空き教室が少ない現状から、併設することは困難な状況であると考えております。
 市内への高等養護学校の設置については、本年度、特別支援学校の設置義務がある県に要望してきたところでございます。今後とも、議員ご指摘のことを十分踏まえて、県により強く働きかけてまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。


次に、養護学校における一般就労に向けた取り組みの充実についてお尋ね致します。

養護学校には小学部・中学部・高等部がありますが、働く力を身につけ社会に飛び立つ高等部の充実は極めて重要であります。また、小学部・中学部も重要でこの段階でのより丁寧な取り組みが求められます。知的という障害はありますが、お一人お一人に優れた才能の芽はあると観て、そこを見つけ開いていただきたいのであります。
教職員をはじめ学校一丸となったご奮闘を期待してやみません。
さて、本市養護学校(知的障害)卒業生の進路状況を調べてみますと、毎年、県立養護学校の方が就職率が高いということです。昨年3月の卒業生では本市養護学校高等部の卒業生110名のうち就職が15名で14%、一方、県立養護学校高等部では、卒業生387名のうち就職が136名で35%と、市と県では21%の大きな開きあることに驚きを感じます。こうしたことから如何に県立養護学校が就職について成果を上げているかがわかります。
本市のあるお母さんは、「うちの子は市立天白養護学校の前を通って県立三好養護学校へ行っています。県の方が就職について面倒見が良いから」と言うのであります。こうしたことはよく耳にします。これでは本市の子どもたちにとってもマイナスです。もっと企業等への一般就労ができるような養護学校の充実を図るべきではないでしょうか。
私は今回、他都市の先進校を3校視察してまいりました。そこで得た事を踏まえ5点の提案をさせて頂きます。
1.本市の養護学校では職場開拓の進路指導の教諭は担任を兼務しており、今ひとつ力が入っていません。先進校のように職場開拓だけをおこなう専門の職員を配置して実績を積み上げてはどうでしょうか。
2,生徒を受け入れる企業側の安心が雇用に結びついていることから就職した生徒を3年間は学校が責任を持って対応する仕組みを作ってはどうか。
3,作業実習では窯業・木工・紙工などだけでなくもっと職場社会のニーズにあったカリキュラムの編成を行い流通・サービスなど、商品管理や販売・介護のコース制の導入や一人一人に応じたクラス編成など、思いきった取り組みを検討してはどうでしょうか。
4,本市には全国トップレベルの就労実績のある名古屋市障害者雇用支援センターあります。こことの連携を強化して職場開拓のノウハウを研修し、あと一歩手を尽くせば就職できる生徒の底上げで就職率を高めてはどうでしょうか。
5,当面の目標として県立養護学校を追い抜くことを目指してはどうか。
以上5点と、一般就労に向けた養護学校の充実についてどう考えておられるのか教育長にお尋ね致します。


答弁 養護学校における一般就労に向けた取り組みの充実について
 
現在、市立特別支援学校高等部では、自立と社会参加を目的として、作業活動・校内実習・現場学習などを通して就労に結びつける学習を進めております。
 その結果、18年度卒業生110名の進路状況につきましては、企業等への就労15名、授産所・作業所への就労67名、職業訓練校、専修学校・各種学校、家事従事合わせて28名となっております。その中で、県立特別支援学校と比較しますと、企業等へ就労する生徒が少ないという現状はありますが、授産所・作業所への就労も含めますと、75%の就労率になっております。
 議員から5点にわたってご提案をいただきました。
 1点めの就労支援の専門職員につきましては、来年度、特別支援教育の推進を担う教員を2校に各1名ずつ配置し、就労支援も担当を、2点目の卒業後3年間学校が見守っていくことにつきましては、従来より、進路指導主事や学級担任が家庭や職場に訪問をしております。さらに、卒業後の就労支援を校務分掌に位置づけ、定期的な訪問に取り組めるよう指導を、3点目の就労に結びつける学習につきましては、一人一人の適正に応じたコース制やクラス編成等、新たな学習方法を工夫するよう指導を、4点目の名古屋市障害者雇用支援センターとの連携につきましては、特別支援学校の教員が職場開拓や職業準備訓練のノウハウを学ぶ研修を計画的に進められるよう協力要請を、5点目の県立特別支援学校との関係についてでございますが、一人一人の障害の程度や適正に合わせて、適切な就労ができるよう今まで以上に県と協調して取り組んでまいりたいと考えております。
 このような対策を通して、今後、市立特別支援学校の就労支援の充実に努めてまいりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。


次に本市高等学校での特別支援教育についてお尋ね致します。

発達障害の子どもたちは以前から試験に合格し高等学校に入学していますが、勉強ができることと、人とのコミュニケーションができるのとは違うことから不登校や退学する生徒もいます。本市の高等学校でも特別支援教育が始まるわけですが、まさに現場の教師の発達障害への認識がとても重要であります。
新たに始まる本市高等学校の特別支援教育について教育長にお尋ね致します。

答弁 市立高等学校での特別支援教育について

 名古屋市立高等学校の入学者選抜に合格した生徒の中には、障害のある生徒も入学しており、こうした生徒に対し、一人一人の状況に応じて保護者との連絡を密にするとともに、スクールカウンセラーと相談活動を行うなど、きめこまかな指導に努めてきたところでございます。
 議員ご指摘のように、平成19年4月、学校教育法の一部改正に伴い、文部科学省より「特別支援教育の推進について」通知がありました。
 教育委員会といたしましては、高等学校に平成20年度より特別支援教育に関する校内委員会の設置、平成22年度までに特別支援教育を推進するためのコーディネーター的役割を果たす教員の特別支援教育に関する専門性の向上などに努め、発達障害のある生徒への対応を充実してまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきたいと存じます。

最後に、発達障害児の就学に向けた移行支援についてお尋ね致します。

発達障害者支援法には国及び地方公共団体の責務として「発達障害の早期発見のため必要な措置を講じるものとする」とあります。これからの支援のためにも障害の早期発見は極めて重要であります。私は過去2回の質問の中で本市の乳幼児健康診査の結果から健診の精度を高めることを指摘し、特に医師や保健師の研修については発達障害のそれぞれの違いが理解できる研修の実施を求め、さらにはその成果を検証していくことをお尋ねしました。これに対し当局は発達障害に関する研修の継続的な実施と、その研修効果を評価する方策等について検討するとご答弁されましたが、現在、どれだけの医師や保健師が研修を終え、その研修効果を評価する方策についてはどう取り組んでこられたのか子ども青少年局長にお尋ね致します。
もちろん保健所において実施している乳幼児検診において発達障害の早期発見に努めることは重要であると思います。
しかしながら、発達障害の中には、注意欠陥多動性障害やアスペルガー症候群といった3歳までには発見されにくく幼稚園や保育園での集団生活の中で気づくことが多いため、3歳から就学時までの段階において早期発見の取り組みが必要ではないでしょうか。
平成16年度、栃木県では厚生労働省の5歳児相談モデル事業が行われ発達障害の疑いが6.5%でありました。鳥取県では、5歳児健診を実施しており、平成16年度には、発達障害の疑いのある幼児が9.3%、17年度には9.6%と文部科学省のいう6.3%を上回る数値がでています。
こうした調査結果を踏まえて本市では5歳児健診についてどのように考えておられるのか子ども青少年局長にお尋ね致します。
発達障害に対しての早期発見・早期支援は車の両輪であります。こうした支援が入学で中断することのないように学校との連携が極めて重要であります。義務教育へいかに支援をつなげていくかという問題であります。
本市ではこの移行支援ついてをどのように考えて進めて行かれるのでしょうか。国は、外部への説明の援助となる子どものプロフィールや成長の様子、相談記録などが記載された「相談支援ファイル」の作成をいっていますが、こうした点も含め、発達障害児の就学に向けた移行支援について子ども青少年局長にお尋ねいたします。

答弁 発達障害児の就学に向けた移行支援について
   1,医師及び保健師の研修とその評価について
 発達障害者支援法の施行により、市町村は母子保健法による1歳6カ月児健診及び3歳児健診において、発達障害の早期発見に十分留意しなければならないとされています。
 本市では、平成17年度より保健所職員に対して、発達障害に関する研修をこれまで9回実施し、延べ577人が受講いたしました。また、18年度には、研修会の事前事後アンケートを行い、発達障害の理解や観察ポイントについての理解度が約90%に上昇するなど研修成果を把握しているところでございます。
 平成19年度には健康診査の見直しを行い、発達障害についての項目を増やし、あわせて健診に従事する職員に対する研修も実施したところでございます。
 今後も、研修効果を評価しながら、研修内容の充実に努めるとともに、乳幼児検診に関わる関係団体にもご協力いただき、健診従事者の質の向上を図ることにより、引き続き発達障害児の早期発見に努めてまいりたいと考えております。

2,5歳児健診について
 
 発達障害児の早期発見は、重要な課題であると認識しており、現在、保健所において、子どものすこやかな発育と発達を支援するため、乳幼児健康診査を実施し、早期発見に努めているところでございます。 
 議員ご指摘のとおり、鳥取県や栃木県の5歳児健診では、早期発見について成果があり、また、半数以上が3歳児健診で発見されていなかったという研究成果がございまして、国において、その有効性やあり方の研究が進められているところでございます。
 本市のおいて、5歳児健診を実施するためには、医師不足をはじめとしたさまざまな課題があります。国では発達障害児などを診療するこどもの心の専門医が不足している現状から、平成20年度より専門医養成のためのモデル事業を実施するとのことでございます。
 今後は、国の早期発見に関する研究やモデル事業の実施状況を見ながら、愛知県発達障害者支援体制整備推進協議会での協議に参加するなど、本市としての5歳児健康診査のあり方や方法など早期発見の取り組みにつきまして、まずは、調査研究を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

3,移行支援の考え方
 
 幼稚園、保育園、地域療育センターなどから就学する発達障害児を切れ目なく支援するために、現在、学校関係者との懇談会、職員相互の訪問による引き継ぎ、子どもや保護者の学校見学など、様々な形でそれぞれの機関が取り組んでいるところでございます。
 こうした関係機関の職員をはじめ、広く子どもや保護者の支援者となる人材の育成や、関係機関の連携強化を図るために、平成18年度に名古屋市発達障害者支援センターを設置いたしました。
 この発達障害者支援センターにおいて開設後5年間に取り組むべき事業計画の一つとして、各関係機関との連携のもと、学齢期への移行支援のためのプログラムづくりに取り組むことを掲げております。
 幼児期から学齢期への移行にあったては、個人情報に配慮し、保護者の理解を得ながら、それぞれの関係機関が共通認識の上に立って支援することが必要と考えております。
 議員ご指摘のように支援が入学で中断することのないように、学齢期への移行支援のプログラムづくりの第一歩として、まずは保護者の理解が得られ、かつ就学後の支援に役立つ項目を盛りこんだ、関係機関に共通のフォーマット作成に取り組んでまいりたいと思いと存じます。



要望
知的障害者の本市職員への雇用については、

単年度だけでなく毎年、継続での雇用と受け止めました。どうかこれからもよろしくお願い致します。そして、来年度は1名の雇用ですがその次はもっと工夫をして多くのかたを採用できるよう期待します。

高等養護学校の設置については

今回の質問は、質問することに大きな意義がありました。県の設置義務は「できる規定になっており」これからも気合いを入れて要望して下さい。
今後、県立高等学校では、統廃合がある時いています。そのような場合に空き校舎を活用することができないかなども視野に入れて、本市の子どもたちのために1校設置できるよう頑張って下さい。

養護学校における一般就労に向けた取り組みの充実では、

5点の提案につて積極的な答弁をいただきました。こうした提案をしたのも職場社会でもっと知的障害の皆さんを受け入れていただくためありました。社会の受け入れもだんだん変わってきました。
大手カジュアルメーカーのユニクロでは知的障害者の受け入れも積極的です。法定雇用率1.8%に対して、平成18年は何と7.42%で500人以上の知的障害者を雇用をし、売り上げも上がっているとのことです。そのほか、マクドナルドやしまむらでも法定雇用率超えて雇用しています。こうした、社会の動きに対して養護学校の就労に対するより一層の取り組みを期待します。

今年から始まる市立高等学校での特別支援教育については、

やはり現場の教師の発達障害に対する理解が心配です。現在行われている義務教育での教訓を生かし取り組んで下さい。私の知っている子どもさんで、やはり教師の発達障害に対して理解がないことから不登校になった例もありました。こんなことが2度とないよう教師の研修をしっかり行って下さい。

発達障害の就学に向けた移行支援については、

初めて5歳児健診についてお尋ね致しました。国のモデルケースにしても、実際、実施している市町村においても文科省が指摘する6.3%を軒並み超えています。本市においても1日も早く実施できるよう取り組んで下さい。
また、義務教育への移行支援については、移行に必要な共通のフォーマットの作成について前向きな答弁をいただきました。保護者の理解を得ながらまずは、学齢期への移行がスムーズにいくように局の壁を乗り越えて取り組んで下さい。
以上で、私の質問を終わります。



更新日 : 2008/03/26  
 
     

 

 

 

 

     
速 報 木 下