発達障害児の就学に向けた移行支援についてお尋ね致します。
発達障害者支援法には国及び地方公共団体の責務として「発達障害の早期発見のため必要な措置を講じるものとする」とあります。これからの支援のためにも障害の早期発見は極めて重要であります。私は過去2回の質問の中で本市の乳幼児健康診査の結果から健診の精度を高めることを指摘し、特に医師や保健師の研修については発達障害のそれぞれの違いが理解できる研修の実施を求め、さらにはその成果を検証していくことをお尋ねしました。これに対し当局は発達障害に関する研修の継続的な実施と、その研修効果を評価する方策等について検討するとご答弁されましたが、現在、どれだけの医師や保健師が研修を終え、その研修効果を評価する方策についてはどう取り組んでこられたのか子ども青少年局長にお尋ね致します。
もちろん保健所において実施している乳幼児検診において発達障害の早期発見に努めることは重要であると思います。
しかしながら、発達障害の中には、注意欠陥多動性障害やアスペルガー症候群といった3歳までには発見されにくく幼稚園や保育園での集団生活の中で気づくことが多いため、3歳から就学時までの段階において早期発見の取り組みが必要ではないでしょうか。
平成16年度、栃木県では厚生労働省の5歳児相談モデル事業が行われ発達障害の疑いが6.5%でありました。鳥取県では、5歳児健診を実施しており、平成16年度には、発達障害の疑いのある幼児が9.3%、17年度には9.6%と文部科学省のいう6.3%を上回る数値がでています。
こうした調査結果を踏まえて本市では5歳児健診についてどのように考えておられるのか子ども青少年局長にお尋ね致します。
発達障害に対しての早期発見・早期支援は車の両輪であります。こうした支援が入学で中断することのないように学校との連携が極めて重要であります。義務教育へいかに支援をつなげていくかという問題であります。
本市ではこの移行支援ついてをどのように考えて進めて行かれるのでしょうか。国は、外部への説明の援助となる子どものプロフィールや成長の様子、相談記録などが記載された「相談支援ファイル」の作成をいっていますが、こうした点も含め、発達障害児の就学に向けた移行支援について子ども青少年局長にお尋ねいたします。
答弁 発達障害児の就学に向けた移行支援について
1,医師及び保健師の研修とその評価について
発達障害者支援法の施行により、市町村は母子保健法による1歳6カ月児健診及び3歳児健診において、発達障害の早期発見に十分留意しなければならないとされています。
本市では、平成17年度より保健所職員に対して、発達障害に関する研修をこれまで9回実施し、延べ577人が受講いたしました。また、18年度には、研修会の事前事後アンケートを行い、発達障害の理解や観察ポイントについての理解度が約90%に上昇するなど研修成果を把握しているところでございます。
平成19年度には健康診査の見直しを行い、発達障害についての項目を増やし、あわせて健診に従事する職員に対する研修も実施したところでございます。
今後も、研修効果を評価しながら、研修内容の充実に努めるとともに、乳幼児検診に関わる関係団体にもご協力いただき、健診従事者の質の向上を図ることにより、引き続き発達障害児の早期発見に努めてまいりたいと考えております。
2,5歳児健診について
発達障害児の早期発見は、重要な課題であると認識しており、現在、保健所において、子どものすこやかな発育と発達を支援するため、乳幼児健康診査を実施し、早期発見に努めているところでございます。
議員ご指摘のとおり、鳥取県や栃木県の5歳児健診では、早期発見について成果があり、また、半数以上が3歳児健診で発見されていなかったという研究成果がございまして、国において、その有効性やあり方の研究が進められているところでございます。
本市のおいて、5歳児健診を実施するためには、医師不足をはじめとしたさまざまな課題があります。国では発達障害児などを診療するこどもの心の専門医が不足している現状から、平成20年度より専門医養成のためのモデル事業を実施するとのことでございます。
今後は、国の早期発見に関する研究やモデル事業の実施状況を見ながら、愛知県発達障害者支援体制整備推進協議会での協議に参加するなど、本市としての5歳児健康診査のあり方や方法など早期発見の取り組みにつきまして、まずは、調査研究を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
3,移行支援の考え方
幼稚園、保育園、地域療育センターなどから就学する発達障害児を切れ目なく支援するために、現在、学校関係者との懇談会、職員相互の訪問による引き継ぎ、子どもや保護者の学校見学など、様々な形でそれぞれの機関が取り組んでいるところでございます。
こうした関係機関の職員をはじめ、広く子どもや保護者の支援者となる人材の育成や、関係機関の連携強化を図るために、平成18年度に名古屋市発達障害者支援センターを設置いたしました。
この発達障害者支援センターにおいて開設後5年間に取り組むべき事業計画の一つとして、各関係機関との連携のもと、学齢期への移行支援のためのプログラムづくりに取り組むことを掲げております。
幼児期から学齢期への移行にあったては、個人情報に配慮し、保護者の理解を得ながら、それぞれの関係機関が共通認識の上に立って支援することが必要と考えております。
議員ご指摘のように支援が入学で中断することのないように、学齢期への移行支援のプログラムづくりの第一歩として、まずは保護者の理解が得られ、かつ就学後の支援に役立つ項目を盛りこんだ、関係機関に共通のフォーマット作成に取り組んでまいりたいと思いと存じます。

