障害者・高齢者権利擁護センターの拡充と成年後見制度の利用促進について 質問と答弁

障害者・高齢者権利擁護センターでは、判断能力が十分でない高齢者や障害のある方が、住みなれた街で長く暮らすことができるよう、財産保全、金銭管理や福祉サービスの利用援助等のサービスを行っています。また、相続、遺言、契約などの法律に関する相談を弁護士が無料で行うなど、私は大変有効な事業として高く評価をしています。
この事業は、現在、市内2カ所で実施され相談件数だけでも事業開始をした平成11年度は1306件に対して17年度は4.6倍の6067件に増加しています。金銭管理などのサービスについても障害者や認知症高齢者の利用希望が増え、利用申込みをしてから実際に利用ができるまでに長いときには3カ月も待たなければいけません。私はこのような現状からセンターをさらに拡充していく必要があると考えますが、健康福祉局長のご見解をお尋ねいたします。
今述べました権利擁護事業のほかに、判断能力が十分でない認知症の高齢者や知的障害者の方々の地域生活を支援する有効な法制度としては、契約などが困難な方について、本人に代わって家庭裁判所が選任した成年後見人が財産管理や契約などの手続きをおこなう成年後見制度があります。
この制度は、本人や、親族による申立によって制度の手続きが行われますが、全国的に利用がなかなか進んでいない現状があります。理由として、制度の内容や手続きが煩雑であることが挙げられます。また、身寄りがいない方については市長の申し立てがありますが利用者も少なく平成16年までの実績は5件、17年は6件であります。さらに、申し立てなどに必要な経費などの経済的負担が困難な場合の助成事業として国の成年後見制度利用支援事業がありますがその利用者も1人であります。
こういった現状についてどう考えておられるのでしょうか。もっと、成年後見制度の利用促進へのPRが必要ではないかと考えますが、健康福祉局長にお尋ねいたします。
先進的な事例として紹介いたしますが、東京都の世田谷区では、成年後見制度の利用拡大のうえから成年後見支援センターを開設し、同センターを拠点にして一般区民を区民成年後見人として育成しています。まず、希望者を募り、研修を実施して、「区民後見支援員」を養成し、「支援員」には、成年後見人の活動を補助してもらい、一定の経験を積んだ後に専門的な実習を経て「区民成年後見人」に認定するという取り組みであります。
今後、増加してくる認知症高齢者や知的障害者などを考えると、成年後見制度が利用しやすい受け皿を整えていく必要があるのではないでしょうか。そこでお尋ねいたします。今後、本市では成年後見センターの開設、市民成年後見人や市民成年後見支援員の育成などについてどのように考えておられるのか健康福祉局長のご見解をお示し下さい。

障害者・高齢者権利擁護センターの拡充と成年後見制度の利用促進について 
答弁骨子(健康福祉局長)

 本市では、障害者・高齢者権利擁護センターにおいて、障害者や高齢者で判断能力が十分でない方に対し、金銭管理、財産の保全、福祉サービスの利用援助など行っております。
 これらサービスの新規の利用にあたりましては、訪問による面談、契約締結審査会での審査、利用契約といった手続きが必要となります。
 こうした中、新たなサービス利用の申込みが、年に100件以上あることから、議員ご指摘のように、サービスの利用開始までに、一定の期間を要しているところでございます。
 障害のある方や高齢者が住みなれた地域で、主体的に、また、安心して生活していくために、権利擁護センターの事業は、重要なものと認識しております。
 財産を自分で管理することができなくなった場合などに、必要なサービスを速やかに提供きるよう、どのような方策が取れるか、今後の事業展開について検討してまいります。
 本市における成年後見制度への取り組みについては、障害者・高齢者権利擁護センターにおいて、法律相談という形で制度の利用などについてのご相談に応じております。また、後見申立てを行う親族がいない場合については、市長による申立てを行っているところですが、制度が十分利用されている状況ではありません。
 高齢化に伴い、今後、ますます認知症高齢者が増える事が予想され、また、入所施設から地域へ出て暮らす障害者も増えていくことが見込まれる中、この成年後見制度を円滑に利用できる環境を整えることは必要なことと考えています。 
 成年後見についての専門窓口を設置しているところや、後見人の養成を行っているところなど、議員よりご紹介のありました、先進的に取組を行っている事例等を参考にしながら、制度の利用を進める方策を検討してまいります。 
 また、後見申立てをおこなう親族がいない場合の、市長による後見申立てについて制度が活用されるよう努めてまいりますとともに、国の補助事業であります成年後見制度利用支援事業を活用した、後見人等の報酬助成事業についても、広く周知を図っていきます。


更新日 : 2006/07/01  
 
     

 

 

 

 

     
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